KBCラジオ「5分間の税金話 私の隣の税理士さん」

  • 第6回:平成22年10月26日放送分

金融機関との付き合い方

  • 沢田 :このコーナーでは、現役の税理士さんにスタジオに来てもらいまして、税金のことはもちろん、起業や相続、不動産といった専門的な話ですとか、実際に、税理士さんがどんな仕事をしているのかなど、毎週火曜日にうかがっています。
    今日は、「九州北部税理士会」所属の税理士、松永恵美子さんにお越し頂きました。松永さん、よろしくお願いします!
  • 沢田 :今日は、金融機関との付き合い方ということでお話をうかがいます。以前は貸し渋りとかよく話題になりましたが、今はどんな感じですか?
  • 松永 :そうですね、今は政府の緊急経済対策によるいわゆる「セーフティネット貸付」などがありますので、その点では中小企業は助かっていますね。
  • 沢田 :そうなんですか。先週と先々週は新しく事業を始めた場合のお話をしてもらったんですが、事業を始める場合っていうのは資金がいると思いますが、金融機関は簡単に貸してくれるんでしょうか?
  • 松永 :いきなりお金を貸して下さいと言っても難しいですね。やはり、きちんとした事業計画を立てて、やっていけますよということを伝えなければ融資をしてくれないと思います。
  • ナカジー:そりゃそうですよね。お金を返す見込みがないのにやみくもには貸せませんよね。それに、預金者から預かっているお金ですからね。
  • 松永 :はい、新規の事業者には厳しいと思います。できれば事業を始めるときにはある程度の資金は用意していた方がいいと思います。
  • 沢田 :やはり資金がないと起業するのは難しいですかね。
  • 松永 :何を始めるにしても資金、いわゆる元手は必要ですね。事務所を借りて、机を用意して、パソコン、FAX、電話… それに当面の運転資金がないとすぐに行き詰ってしまいます。人も雇えません。
  • 沢田 :資金がない人はどうすればいいんですか?
  • 松永 :新規の事業者でも公的融資が受けられます。創業を応援する制度融資ですから、きちんと事業計画を立てて返済能力があることを見せれば融資が受けられます。
  • らぶ子 :「公的融資」っていうのは、銀行で受けるんですか? どこか専門の金融機関ですか?
  • 松永 :日本政策金融公庫という金融機関があります。一般の銀行を補完するために政府が出資してできた金融機関です。他にも信用保証協会の保証制度があります。
  • ナカジー:ま~、簡単なのは、親から資金を出してもらったりなんかもですね。
  • 松永 :すねかじりですね。他にも、株式会社を設立して株主になってもらう方法もありますよ。利益が出たら配当も出せますし、株の価値もあがります。がんばって会社を大きくしようという人は、ぜひ独立開業を目指してほしいですね。
  • 沢田 :独立開業を考えている人は、事前に税理士に相談した方がいいんでしょうけど、具体的には、どんなことを相談するんですか?
  • 松永 :まず、どういう組織にするか決めないといけませんね。株式会社にするかどうか。それに資本金の額を決めるにしても金額によって税金の額が違ってきます。それから役所への届出も大切です。青色申告や消費税の特例などは期日が決められています。遅れると無駄な税金を払わないといけないこともあります。
  • 沢田 :やはり事前の相談が大切なんですね。
  • 松永 :最初の決算が近づいてきてから相談に来られる方がいらっしゃいますが、もう間に合わなかったということがありました。消費税は特に気をつけないといけないですね。税理士は事業発展のお手伝いをするのが仕事ですから、お気軽に地元の税理士にご相談ください。
  • 沢田 :このコーナーでは、「税理士さんは、どんなときに相談したらいいのか?」
    我々があまり知らない部分も伺っていこうと思いますので、お楽しみに。
    税理士さんに質問などがありましたら、パオーン宛に送ってください。また、九州北部税理士会のホームページもご覧下さい。
    スタジオには、九州北部税理士会の税理士、松永恵美子さんでした。ありがとうございました。
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