KBCラジオ「5分間の税金話 私の隣の税理士さん」

  • 第7回:平成22年11月2日放送分

税理士に相談した場合の報酬

  • 沢田 :このコーナーでは、現役の税理士さんにスタジオに来てもらいまして、税金のことはもちろん、起業や相続、不動産といった専門的な話ですとか、実際に、税理士さんがどんな仕事をしているのかなど、毎週火曜日にうかがっています。
    今日は、「九州北部税理士会」所属の税理士、川野秀明さんにお越し頂きました。川野さん、よろしくお願いします!
  • 沢田 :9月から始まりましたこのコーナーですが、早いもので今日で7回目となりました。前回は、税理士の松永さんに独立開業した場合の金融機関との付き合い方についてお話してもらいました。その中で、とにかく独立開業するときは早めに税理士さんに相談するのがよいと言われてましたが、今日は、その税理士に相談した場合の報酬について教えてもらいたいと思います。
  • ナカジー:そう、僕が税理士さんに一番聞きたいところです。税理士さんにお支払いする報酬って、高いんでしょうね。
  • 川野 :やっぱりその話しですか。なかなか話しにくいテーマですね。
  • らぶ子 :素朴な疑問なんですが、税理士さんに対する報酬っていうのは、金額が決まっているんですか?
  • 川野 :確かに以前は税理士会で、報酬規定がありました。しかし、この報酬規定は8年前に廃止されましたので、今は各事務所でそれぞれ決めるようになっています。
  • ナカジー:えっ、そうなんですか。ということは、同じ相談をするにしても、税理士さんごとに報酬の金額が違うということなんですね。
  • 川野 :そういうことです。多くの事務所は自分のところの原価や作業時間数などから計算した基本報酬を決めており、あとはそれぞれのお客さん毎の事情を勘案して決めているようですね。
  • 沢田 :う~ん… じゃ具体的に相談料って、いくらぐらいなんですか?
  • 川野 :それなんですが、我々税理士というのは、基本的に商売を営んでいる事業主の方や会社とお付き合いをしています。相談内容も、電話で即答できるものもあれば、きちんとした計画書やレポートを作成するようなものもあります。また長ければ数か月間経過を見ながら行うような業務もあったりします。だから、1回1回何かあるたびに相談料というような形で報酬をもらうことは少ないですね。ほとんどの場合は、顧問税理士として顧問契約をしていただきまして、毎月顧問料という形で報酬をもらっています。
  • ナカジー:そうなんですよ。うちの会社も顧問の税理士さんがいますもん。その顧問税理士に毎月支払っている顧問料が、果たして高いのか安いのか、そこが知りたいんですよ。
  • 沢田 :そんなこと、川野さんが答えられるわけないでしょ。それよりも一般的な顧問料はどのくらいなんでしょうか?
  • 川野 :その一般的な顧問料というのが一番難しいんですよね。例えていうなら、東京にいる友達から、長浜ラーメンって一杯いくらくらいするの?って聞かれるようなものなんですよ。だって300円から1,000円くらいまで幅があるでしょ。だからだいたい600円くらいかなって答えるしかないでしょ。それと同じなんです。
  • 沢田 :川野さん、例えが分かりにくいんですけど。
  • 川野 :やっぱりそうですか。すいません、よく言われます。分かりやすくいえば、やはり税理士と顧問契約をするわけですから、2万円から3万円以下は少し安いんではないかと思います。だいたい3万円ぐらいから始まり、会社の規模や税理士に依頼する業務の内容によって、変わってきますね。
  • ナカジー:やっぱり、そのくらいなんですね。
  • 川野 :これは、税金や会計のことをいつでも相談できるという毎月の顧問料の話です。これ以外にも、自分の会社ではなく、税理士に帳簿の作成や給与計算を依頼するとその料金も発生します。また年1回は決算書や申告書の作成報酬もありますが、これは別に報酬をもらうこともあるし、顧問料に含める場合もあるんです。また、税務調査の際に税理士が立ち会う場合は日当を請求することもあります。
  • らぶ子 :なんか複雑なんですねぇ。
  • 川野 :そうですね。依頼される業務内容がいろいろありますから細かく分けるとどうしても複雑になりますね。ですから、最初に契約を交わす時に、具体的に何を依頼するのか相談して欲しいです。お互いの信頼が本当に大事ですから、報酬についてもざっくばらんに相談してみてください。私たちは会社の財務を見ていますので無理な報酬は頂けないものですよ。
  • ナカジー:そっか、税理士さんが会社の状況を一番判ってますもんね。
  • 沢田 :このコーナーでは、「税理士さんは、どんなときに相談したらいいのか?」
    我々があまり知らない部分も伺っていこうと思いますので、お楽しみに。
    税理士さんに質問などがありましたら、パオーン宛に送ってください。
    また、九州北部税理士会のホームページもご覧下さい。
    スタジオには、九州北部税理士会の税理士、川野秀明さんでした。ありがとうございました。
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